美しいカラーリングと
大きなヒレを持つだけでなく、
闘魚としての一面を持つ”ベタ”は
観賞魚としてとても人気が高いです。
そんなベタは、繁殖や稚魚の育成に
いくつかの注意点があるため
初心者向けの魚ではありませんが、
ぜひ繁殖にチャレンジしてもらいたい魚のひとつ。
そこで今回は、
ベタの稚魚の育て方についてを
メインに見ていきましょう。
この記事を参考にして、
ぜひ自分好みのベタを育ててみてくださいね。
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ベタの稚魚はどうやって生まれてくるの?
ベタの稚魚は、
一般的な魚と同じように卵から生まれてきます。
しかし、他の魚には見られない特徴として、
『オスのベタが卵や稚魚の面倒を見る』
という点が挙げられます。
もちろん卵を生むのはメスですが、
その生まれた卵のケアをし見守るのは
オスの役目なんです。
オスは卵のために『泡巣』という巣を作り、
メスがそこに産卵をします。
時折オスのベタが
卵を口に含むことがありますが、
これは卵を食べているわけではなく
泡巣から卵が落ちないように
ケアをしているだけなので、
慌てる必要はありません。
卵は数日で孵り、
たくさんのベタの稚魚が飛び出してきます。
ベタの稚魚を育てる時の注意点は?
ベタの稚魚を育てる際に
注意してほしいポイントを見ていきましょう。
ベタのオスは魚にしては珍しく、
生み落とされた卵や稚魚の世話をします。
そのため、生まれた卵や稚魚たちと
ベタのオスは同じ水槽に入れておきましょう。
ちなみに、メスは卵や稚魚を
食べてしまいますので、
産卵後は別々に飼育してください。
ここまでは良いのですが、
問題はベタのオスへの餌やりです。
卵や稚魚の面倒を見ているオスの
ベタへの餌やりは行わないでください。
なぜなら、この子育て中のベタに
餌を与えてしまうと、そこで食欲が刺激され
ベタの卵や稚魚を食べてしまう恐れがあるためです。
大人のベタは一週間程度なら
絶食しても生存可能ですので、
心配は無用です。
また、生まれた稚魚たちが自力で
完全に泳げるようになったら
オスの役目は終わりですので、
水槽を別にしても問題ありませんよ。
ベタの稚魚の生存率は?
ベタは産卵をさせることは簡単ですが、
稚魚を育てることが難しい魚だといわれています。
そのため、稚魚の生存率は高いとは言えず、
50%も行けば良い方。
なれていない人だと、
生まれた稚魚を全滅させてしまうことも
よくあります。
特にベタの稚魚の口は小さく、
大人のベタの餌は食べることができません。
そのため、大人用のベタの餌を細かく粉砕するか、
稚魚用の餌を与えるなどの工夫が必要です。
ベタが稚魚の頃は、
きちんと餌を食べさせることができるかどうかが
ベタの稚魚の生存率を上げるポイントなのです。
ベタの稚魚を育てるおすすめ道具は?
ベタの稚魚を育てる際に
必要なアイテムはどんなものなのでしょうか?
続いて、ベタの稚魚の飼育に
必要なアイテムを見ていきましょう。
産卵箱
生まれたばかりの、稚魚を隔離する方法
として、上記のような『産卵箱』がおすすめ
です。
ベタの稚魚を隔離させる方法
ベタは、メスが産卵した後、
オスが、卵や稚魚を育てる魚です。
そのまま、オスのベタに子育てをさせる場合
産卵箱は必要ありません。
しかし、卵から生まれた稚魚を
オスのベタから離して飼育する場合は、
稚魚用の容器が必要となります。
そんな時に便利なのが、
このような、産卵箱になります。
このアイテムは、他の魚の産卵箱として
使用できるほか、
ベタの稚魚の隔離ケースとしても使用可能
なので、いざと言う時に便利です。
水槽内に、浮かべて使用できるので
スペースを取りません。
また、水槽内の水が少なくなっても、
この産卵箱の水も一緒に減りますので、
中の稚魚が、取り残されてしまう心配も
ありませんよ。
ベタの稚魚を、隔離して飼育するのに
とても便利ですので、
ぜひチェックしてみてくださいね。
ベタの稚魚用 専用の餌
上記は、稚魚の専用餌になります。
『クリーンベビーブラインシュリンプ』
と言います。
ベタの稚魚に、おすすめな餌が、
”ブラインシュリンプ”。
このブラインシュリンプを
ベタの稚魚に与えると、
食いつきが良いため
生存率を、上げることができます。
しかし、通常のブラインシュリンプは
与える前に、沸かす必要があり、
稚魚の飼育に、慣れていない人には
手を出しにくいものでした。
ところが、この専用フードは
ブラインシュリンプの幼体を
そのまま、冷凍保存しているため、
ふ化させる必要もありません。
そのため、初心者の人や
時間がない人でも
与えやすいブラインシュリンプなんです。
単にブラインシュリンプを
冷凍させただけでなく、
その他ビタミンなども、加えられています
ので、他の物よりも高い栄養価を誇ることも
特徴のひとつです。
健康なベタを、お手軽に育てたい方は、
この専用フードを、使用してみては
いかがでしょうか?
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ベタの稚魚の育て方とは?
続いて、
ベタの稚魚の育て方をご紹介します。
ベタの稚魚の飼育にまつわる
さまざまな疑問について
解説していきますね。
ベタの稚魚を産卵箱に移すタイミングは?
ベタはオスのベタが
子育てをする魚であるため、
特定の産卵箱は
使用しないケースも多いです。
メスのベタに卵を生ませた後、
卵を人工飼育
(オスのベタに世話をさせない方法)を
する場合は、
産卵箱の使用もおすすめです。
その場合は、メスが卵を生んだ水槽から
親ベタを移動させて稚魚を育てたり、
卵が孵化したあと
稚魚を他の水槽に移動させるのも良いですね。
このように人工飼育をする場合は、
ベタを卵のままあるいは
稚魚として生まれたらすぐに
移動させるのが良いでしょう。
ベタの稚魚の餌やりはいつから?
生まれたてのベタは
お腹に栄養のつまった袋を持っているため、
餌を食べる必要がありません。
そのため、ベタの稚魚に
餌を与える必要が出てくるのは、
生後4、5日経ってから。
ちなみに、オスのベタに
卵や稚魚の世話をさせている場合は、
稚魚が餌を食べられるようになったら
隔離すると良いでしょう。
ちなみに、
餌を食べ始めるようになった頃の稚魚は
とても小さな餌しか食べることができません。
大人用のベタの餌を
すりつぶしたものを
食べてくれればよいのですが、
食べない場合は”インフゾリア”や
ブラインシュリンプの幼体を与えます。
インフゾリアは
水草などにつく原生生物のこと。
水草につくので、
いつでも稚魚が好きな時に
食べることができますが、
管理が難しいので
初心者は市販のブラインシュリンプの幼体を
与えてくださいね。
ベタの稚魚の餌やりの頻度は?
ベタの稚魚へは、
一日何回くらい餌を与えればよいのでしょうか?
ベタの稚魚に適した餌の頻度は、
1日2、3回といわれています。
稚魚の餌としておすすめな
ブラインシュリンプを
朝夕に分けて与えるのが良いでしょう。
このとき、一度にあげる量が多すぎると
食べ残してしまい、
水質を悪化させる原因に繋がるので
量には注意してくださいね。
一度与えてみて、
食べ残してしまい
水槽の底に沈んでいるようであれば
その次からは量を
調節してあげると良いですよ。
ベタの稚魚に適した水温と水換えの頻度は?
続いて、ベタの稚魚の水槽に
適した水温と、
水替えの頻度を見ていきましょう。
まずベタの稚魚が過ごしやすい水温ですが、
27度から28度が良いとされています。
冬の時期はこれに達しないことも多いので、
その時はヒーターを用意してあげましょう。
ベタは熱帯魚ですから、
水温があまりに低いと
活動が鈍ったり死んでしまいます。
ベタの稚魚の動きが悪くなってきたら
水温の低さが
原因となっていることも多いので、
常に水温がチェックできる
温度計を用意してあげると良いですね。
続いて、ベタの稚魚の水槽の水替え頻度です。
ベタの稚魚は環境の変化に
弱い生き物であるため、
あまりに頻繁な水替えは禁物。
少しの刺激で
死んでしまうこともありますので、
稚魚が生まれてから1ヵ月くらいまでは
むやみに水替えをする必要がありません。
ベタの様子を観察して、
水槽が汚れているわけでなければ
差し水くらいでも良いでしょう。
ベタの稚魚を大人の水槽に戻すタイミングは?
最後にベタの稚魚たちが成長したあと、
どのタイミングで
元の水槽に戻すのかを見ていきましょう。
まず、オスのベタは
他のオスを見ると喧嘩をしてしまうため、
必ず単独飼育を行います。
そのため、オスのベタを
大人のベタがいる水槽に戻す、
ということはしないようにしてください。
一方メスのベタは
オスのようにケンカをしないことが多く、
複数のベタを同じ水槽で飼うことも可能です。
ちなみに、ベタの稚魚たちを
単独飼育に切り替えるタイミングは
オスのベタのヒレが目立ってきて、
性別が分かるようになってから。
成長の度合いによって、
ヒレが大きくなる時期は変わるので
ベタの稚魚たちの様子を
常にチェックしてあげてくださいね。
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ベタの稚魚の成長速度って?
ベタの稚魚は
どのくらいのスピードで
成長するのでしょうか?
まず生後3ヶ月ほどたつと
体長2センチほどになります。
この時期のベタは
ヒレの形や体の色が分かり始めるので
好みのベタを自分で
選ぶことができるようになります。
気に入ったらカラーリングのベタは、
この時期に単独飼育に切り替え
大切にしてあげると良いですね。
そして生後半年ほど経過したころに、
成魚のサイズになることが多いです。
ただしベタの成長は
餌の頻度や水温によっても
大きく変わりますので
これはあくまでも
参考程度にとどめておきましょう。
また、ベタの寿命は
平均2年ほどといわれています。
ベタの稚魚が死んでしまう原因は何がある?
ベタの稚魚が死んでしまう原因には
どんなものがあるのでしょうか?
まず、オスのベタに
卵や稚魚の世話をさせた場合に考えられるのが、
オスのベタが稚魚や卵を食べてしまうことです。
これを防ぐ為に、
子育て中のオスのベタに餌を与えないこと、
あるいはオスのベタからは
隔離して稚魚たちを育てることがおすすめ。
続いて稚魚に死因に多いのが
”餌を食べないこと”です。
ベタの稚魚はとても小さいため、
普通の餌を食べることはできません。
そのため、ブラインシュリンプなどを
与える必要があります。
なかなか稚魚に適した餌を
与えられなかった場合には
稚魚が弱って死んでしまうことがあります。
その他には、水質の悪化や
水温が稚魚の死因であることが多いです。
これらを防ぐ為には
餌を食べ残さないように餌の量に注意すること、
水温には常に注意することが良いでしょう。
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ベタの稚魚の性別の判断方法は?
次に、ベタの稚魚の
性別の見分け方をご紹介します。
まず初めに紹介する稚魚の性別の見分け方は
生後1、2ヶ月のベタに有効です。
どのように見分けるのかというと、
尻びれの大きさ・形。
生後1、2ヶ月過ぎたベタの稚魚のオスは、
尻びれが長く伸びてきます。
このため、他の個体に比べて
尻びれが長いと感じられたベタは
オスである可能性が高いです。
もうひとつ紹介する方法が、
産卵管の有無。
こちらも生後1か月を過ぎたベタに
有効な方法です。
この時期のベタのメスのおしりのあたりを
下から覗くと、
白い点の様なものが見えます。
これが、卵を生む際に使う”産卵管”です。
当然オスにはないものですので、
この白い点が見えたらメスだとわかりますね。
どちらかというと、
この産卵管の有無を確認する方法の方が
分かりやすいでしょう。
ベタ稚魚の成長時!どんな風に色が変化していくの?
では、ベタの稚魚の成長過程を、
みていきましょう。
まずは、生後1ヵ月を、過ぎたあたりから
体の色が、分かるようになります。
初めのころは
稚魚は、透明に近い色をしていますが、
この時期に、本来の体の色が出てくるのです。
この体の色は、
たとえ、兄弟のベタたちであっても
それぞれ異なります。
成長過程で、
まず、はじめは顔のあたりから
色が出やすいと言われていて、
それからだんだんヒレ、体の色と
カラーリングがでてくるようになります。
親の体の色に
影響されることが多いのですが、
縞模様なまだら模様など、
さまざまなカラーリングのベタが出るため
自分好みのベタを
見つけやすい時期と言えるでしょう。
ただし、例外もあります。それは、
もっと早い段階で、しっかりと体色が出て
いる場合もあります。
家では、赤いベタと青いベタのペアでした
が、生まれて間もなくで、すでに赤や青の
体色が出ていました。
当時は、
こんなにも早く、色が分かるもの?
なんだな?と思いながら、鑑賞していました
が、いろんなベタの産卵を見ているうちに、
そうでもない?と言う事が分かりました。
ですので、これは完全に個体差が出てくる
ところになります。
これまで、ベタの産卵を見てきて思ったのは
やはり、もともと親の色が、ハッキリして
いる個体の場合・・
例えば、上記画像のように、綺麗な赤一色
だったりする場合だと、生まれて来た子は、
すでに、もう色が付いているケースが多い
と感じました。
ただ、このあたりは、個体差があると
思われますので、一概には言えない部分
でもあります。
家の稚魚のように、早く
色が出る子もいれば、初めに説明させて
頂いた場合のように、しだいに体色に、
変化が見られる場合もあるからです。
ただ、どんな色になるか?を見届ける
過程も楽しいものです。
あとは、稚魚の成長を、楽しみに待つのみ
ですね。
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さて、今回はベタの稚魚の育て方について
ご紹介していきました。
ベタは美しい体の色で有名な魚ですが、
オス同士はすぐにケンカしてしまうため
別々で飼う必要があります。
そのため、きちんと生まれたベタたちを
飼育できる環境、あるいは貰い手を決めた後に
繁殖させるようにしてください。
生まれてくるベタは
どんな体の色をしているのか分かりませんから
自分好みのベタを見つけるという楽しさもありますよ。
観賞魚の繁殖をしてみたい、という人は
ぜひベタの繁殖にチャレンジしてみてくださいね!
以上、『ベタの稚魚の育て方!餌や水槽、隔離する方法や成長の色の変化は?』の記事でした!
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