カブトガニと並び、

生きた化石とも呼ばれるカブトエビ

 

子供のころ、飼育セットを買ってもらったという方も

多いのではないでしょうか?

 

今回はロマンを感じさせる原始的な外見が魅力の

カブトエビの飼育方法や繁殖、エサやケースの大きさ、

卵の産ませ方について紹介していきます!

 

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カブトエビの性格や特徴って?

 

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カブトエビはジュラ紀から地球に生息しており、

まさに生きた化石の称号にふさわしいタフさを持つ生き物です。

 

祖先は三葉虫であると考えられています。

 

カブトエビの分類は甲殻類で、

水族館などで見ることができるカブトガニに似た外見をしていますが

カブトガニとは違い、大きな成体でも2~3cmまでしか育ちません。

 

実は外見が似たカブトガニよりも

ミジンコに近い生態を持ちます。

 

その証拠に、卵から孵ったばかりのカブトエビの幼体は肌色で、

ミジンコによく似た見た目をしているんです。

 

カブトエビは外来種

もともとは日本には生息していませんでした。

 

日本に生息するカブトエビは下記の3種類です。

ヨーロッパカブトエビ・・・北部に多く見られる

アジアカブトエビ・・・・・西日本以西に多く見られる

アメリカカブトエビ・・・・関東以西に多く見られる

◎カブトエビの豆知識

小さな生き物なので、どのようにして日本にやってきたかは不明ですが

1916年に香川県の水田で初めて発見され、

その後は水田にエサを探しに来た水鳥の脚に卵を作ることで

様々な地域に移動し幅広い環境下で生息が確認されています。

 

 

 

カブトエビを飼う時の注意点は?

 

カブトエビを飼う時は、

水温とエサの量に注意してあげてください。

 

自然で暮らすカブトエビは

春先に田んぼに水が満たされると孵化する

という習性を持っているため、

卵から孵す際は水温を25°前後に調整することが望ましいです。

 

カブトエビはエサの量が少ないと

共喰いを始めてしまうので、注意が必要です。

 

また、“水道水でも生きられる”とも言われていますが

水槽に入れる水は1日~2日、

太陽に当ててカルキ抜きしたものを使用しましょう。

 

カブトエビの成体は薬品に弱く、

農薬が散布されると死滅してしまう程なので

メダカなどの飼育で手軽に使える

カルキ抜きの薬剤は決して使わないでくださいね。

 

水槽を洗う時も洗浄力の高い洗剤は

なるべく使わないように心がけましょう。

 

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カブトエビのエサって?

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カブトエビはもともと水田に生息する生き物で

田んぼの雑草を食べるため、

別名“田の草取り虫”とも呼ばれます。

 

雑食性のため、雑草以外にも

おたまじゃくしの死骸や微生物を食べることもあります。

 

ペットとして飼育する場合は

金魚の餌や鰹節などをあげても良いですし、

野生のカブトエビを捕まえた際などは

一緒に水田の泥水をすくってきて

すでに繁殖している微生物を餌にしても良いでしょう。

 

金魚の餌や鰹節などを餌に与える場合は

食べ残しが腐って水が汚濁してしまうため、

こまめにゴミを取り除くか、

ろ過装置を設置してあげてくださいね。

 

上記の動画では、カブトエビに様々な餌を与えています。

 

えっ?こんなものも!?』というものも

食べている様子が見られますので、

ぜひチェックしてみてくださいね。

 

 

 

カブトエビに卵を産ませるには?

カブトガニ画像

 

カブトエビは雌雄同体の生き物なので、

卵から孵化した後に、

およそ1ヶ月で産卵可能になります。

 

産卵期のカブトエビをよく見ると

体の両脇に卵巣をつけていることが確認できるます。

 

カブトエビが上記の画像のような状態になったら

普段使用している環境とは別に、

昆虫用の飼育ケースなどを用意しましょう。

 

底にはよく洗った川砂を5cm程度敷き詰めて

水とともにカブトエビを移してあげてくださいね。

 

カブトエビは砂の中に卵を産みつける習性があるため、

その習性に則した環境を整えてあげることがポイント。

 

卵を産んだ後のカブトエビは

間もなく天寿を全うして死にます。

 

飼育ケース内のすべての成体が死滅したら

死体とともに水を取り除き、川砂と卵を天火で干しましょう。

 

その後、1ヶ月ほどしてから

川砂とともに親がいた環境に戻してあげれば、

2~3日で孵化します。

 

卵を1ヶ月も放っておいて大丈夫なの?』と

驚くかもしれませんが、

カブトエビの卵は、間伐などで水田が干上がって

成体のカブトエビが全て死滅した際にも

腐ることなく生き延びることができるんです。

 

また再び、田んぼに水が満たされれば

なんと産卵後10年経っていても孵化することがあるのです。

 

一匹のカブトエビが生涯に産む卵は300~1000個ですが、

卵は同時期に産卵されても一度には孵化しません。

 

自然の環境下でカブトエビの卵は

最初に3割ほどの卵が孵り、翌年の春にまた3割、

さらに、その翌年に残りが孵ると

2年もの年月をかけて孵化します。

 

卵の状態でも生き続けられることと

孵化する時期をずらすことで

カブトエビは環境が変わっても絶滅せず、

一定の数を保ち続けることができたのだと考えられています。

 

2憶年以上前から存在していたと言われる

カブトエビの生存競争を勝ち抜いてきた逞しさが伺えますね。

 

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カブトエビを飼うときに必要なのは?

カブトエビはペットショップだけではなく

おもちゃ屋さんや書店でも、

子供向けの科学雑誌の付録として

飼育セットが販売されています。

 

ここからはカブトエビの飼育が

初心者の方におすすめの飼育セットから

野生のカブトエビを捕まえた際の

環境づくりに必要なものをご紹介していきます。

 

カブトエビの飼育キット

上記はカブトエビの卵、水槽、エサ

飼育用の水を作るための栄養やチューブボトル、

観察用のレンズまでがセットになった飼育キットです。

 

必要なものが全て入っているため、

届いたらすぐにカブトエビの飼育を始められますよ。

 

大人が眺めていても楽しめますし、

カブトエビの観察日記をつければ

小学生の自由研究にもなりますね!

 

微生物が増える環境づくりに適した土

上記は水田で使われている肥沃な土で、

この土を水槽に入れておくと

カブトエビの餌になるような様々な微生物が生まれます。

 

そのため特別な餌を用意する必要もなく

半永久的にカブトエビを育てることが可能なんです。

 

販売元の石田精華園によると、

この土の中にはカブトエビの卵が混ざっていることもあるそう!

 

自然に近い環境でカブトエビを育てたい』という方に

おすすめです。

川砂


最後に紹介するのは、川砂です。

 

川砂は、サラサラとしているので、

カブトエビが潜りやすく、産卵にも適しています!

 

カブトエビ以外の

水棲生物も飼育しているという方にも

川砂はぴったりです。

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カブトエビの性格や特徴、

飼育方法や卵の産ませ方などを

紹介してきましたがいかがでしたでしょうか?

 

カブトエビは小さいながらも、

計算されつくした生存戦略を持つ

興味深い生態を持っていますよね。

 

恐竜と同じ時代を生き抜いたんだなあ』と

太古の地球に想いを馳せながら

のんびりと観察したいカブトエビ。

 

カブトエビは飼育は簡単なので、

『犬や猫は飼えないけど、動物と一緒に暮らしたい!』

という方にもおすすめの生き物ですよ。

 

以上、『カブトエビの飼育方法!エサやケースの大きさ、卵の産ませ方も!』の記事でした!

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