昆虫採集の定番・カマキリ!

 

『子供の頃に捕まえてみたけれど

うまく育てられなかった……』という方も

いらっしゃるのではないでしょうか。

 

草原のハンターであるカマキリは肉食なので

よく調べずに捕まえてくると

飼育しきれなかったりしますよね。

 

そこで、今回はカマキリの餌について

餌の与える頻度、また生態や飼育方法などもご紹介していきます!

 

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カマキリの飼育方法は?

 

カマキリを飼育する際には

必ず蓋が閉まる飼育ケースを用意しましょう。

 

カマキリは、良く動きまるので飼育ケース

内でストレスなく動き回れるくらいの広さが

あると良いでしょう。

 

適度な通気性も確保できるホームセンター

などに売っている天井がメッシュになって

いるようなプラケース(大きめ)がお手頃ですね。

 

飼育ケースの中には、エノコログサなど

カマキリを捕まえた公園などに生えている草や

木の枝を拾ってきて立てかけておくと、

カマキリが止まり木として使えて良いですよ。

 

止まり木は、カマキリが天井に登れるように

しっかり立ててくださいね。

 

また止まり木が枯れないように、

根っこに水を吸わせておくこと

忘れないようにしましょう!

 

やり方は水に浸したティッシュを根っこに巻きつけて

ビニール袋に入れて縛るようにすれば、

カマキリが止まり木から落ちた際にも

飼育ケース内が水浸しになる心配がありませんよ。

 

また、カマキリは

湿度(60~80%)が高めの環境を好むだけでなく

【飲み水】も必です。

 

水を含ませた脱脂綿を置いておくか、

飼育ケース内に霧吹きで水をかけて対処しましょう。

 

これは止まり木や天井から落ちたカマキリが

水入れで溺れて死んでしまう恐れがあるからです。

 

なので、水を入れた容器を飼育ケース内に置いておくのは

止めましょう。

 

霧吹きをかける場合の回数は、

3日に一度程度で十分です。

 

他にも気をつけなければならないのは

カマキリは共喰いをする習性があります。

 

ですから複数のカマキリを飼育する場合は、

一つの飼育ケースにつき

一匹で飼育する必要があるでしょう。

 

カマキリは自分より体の小さい昆虫を

餌と認識する習性があるため、

雌雄一緒のケースで飼育した場合は

高確率で、雄が雌に食べられてしまいます。

 

繁殖をしたい場合は交尾の時だけ同じケースに入れ

交尾が終わり次第、別々のケースに戻してくださいね。

 

繁殖は非常に難しいですが、

カマキリが孵化する様子を観察したい!』という場合は

冬の間に卵を探して、

卵のついた枝ごと持って帰るのがおすすめですよ。

 

捕ってきた卵は春になるまで庭木などに括り付けておき、

暖かくなったら飼育ケースに移します。

 

孵化は前触れなく、突然起こるので

気温の高い日などは特に注意して観察しておきましょう。

 

カマキリの卵からは一度に200匹前後の幼虫が生まれ、

孵化の様子は圧巻です。

 

とはいえ、全ての幼虫を家で飼うことは不可能なので

観察を終えたら数匹を飼育ケースに残して

卵を捕ってきた場所に幼虫を放してくださいね。

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カマキリの生態や寿命は?

 

カマキリは孵化してから1年前後で寿命を迎え

成虫で捕まえたカマキリは、だいたい3ヶ月前後生きます

 

カマキリの生育適温は20~28℃くらいです。

つまり自然の環境下で、カマキリが越冬することは稀です。

 

人口飼育下でも加温する事で、自然界にいる

カマキリよりは長く生きられる可能性が上がります。

 

しかし

それでもカマキリの寿命じたいが短いので

上手くいけばギリギリ越冬できる子もいます。

 

しかしながら仮に越冬できたとしても

これ以上寿命を伸ばす事は困難ですので

春を待つ事なく寿命を迎える事になります。

 

カマキリは北海道から九州まで、

日本の幅広い地域に生息しており

成虫の姿は初夏~秋にかけて見ることができますよ

 

成虫の体長は60mm~100mmくらいで、

雄より雌のほうが大きく、強いです!

 

大きな鎌からも狩猟のイメージが強いカマキリですが、

実は獲物を追いかけて捕るのは得意ではありません。

 

カマキリは草むらなどに潜んで、

『獲物が来るのを狙って捕まえる』という

待ち伏せ型の狩りを得意とします。

 

中には、あまり移動速度は速くなく

翅が退化してしまったカマキリもいるんですよ。

 

飛ぶことができる種類のカマキリでも

直線で短距離を飛ぶのが精一杯。

 

カマキリの翅は、移動手段よりも

主に相手を威嚇するときに使われます!

 

下記の動画は、カマキリの威嚇ポーズを捉えたものです。

 

カマキリは基本的に自分より強い相手にしか

このポーズを取ることはなく、

勇敢な性質を持っていることが窺えます。

 

この鎌を持ち上げて相手を威嚇するポーズは、

カマキリの大きな魅力のひとつですよね。

 

 

カマキリに餌を与える頻度や量の目安は?

まずは、カマキリの成虫に与える餌の頻度や目安

についてです。

 

カマキリは肉食昆虫ですので、

成虫であればバッタ、コウロギ、トンボを好んで食べます。

 

そのため、カマキリを捕まえたい時は

餌となるような小さいバッタが生息している

場所で探すと

比較的姿を見つけやすいですよ。

 

カマキリは生餌を好むので、

もし生きた昆虫が手に入らない場合は

刺身や昆虫の死骸に紐をつけて

飼育ケースの天井から紐を垂らして動かすと

生餌と勘違いして食いついてきます。

 

餌を与える頻度は、

カマキリは飢えに強い生物なので

餌やり量の目安としては、1~2日に一度バッタや

コウロギを一匹与えれば充分でしょう。

 

餌を与えすぎても、カマキリが食べ過ぎる

なんてことはないですが、

捕食対象の虫を見つけるとカマキリは狩りをします。

 

そうなると、飼育ケース内の掃除が大変になってしまうので

餌の与え過ぎには注意してくださいね。

 

カマキリの幼虫に与える餌

次にカマキリの幼虫に与える餌についてです。

カマキリの幼虫は、小さいので餌も小さくなくて

はいけません。

 

主に小さな昆虫を与える必要がありますが。

その中でも、食いつきが良い幼虫の餌は?

コバエアブラムシなどが適しています。

 

普通に草むらの中を良く見ると、アブラムシなど

は比較的容易に発見できるかと思いますので、

アブラムシを見つけたら、枝ごとカットして

そのまま持ち帰ると良いでしょう。

 

カマキリの幼虫が大きくなってきたら、

次は、コオロギの幼虫やバッタの幼虫など

カマキリの幼虫が無理なく食べられるサイズ

の餌に変えていきましょう。

 

コオロギの幼虫でしたら、ssサイズなどで

市販もされていますので採集などが手間でしたら

通販を上手く利用されても良いでしょう。

 

餌の頻度と目安

カマキリの幼虫に与える餌の頻度と目安は?

カマキリの成虫に比べると、頻繁に与える

必要があります。

 

カマキリの幼虫は、成長するのが早いので

餌も良く食べますので、頻度としては餌は毎日

与えましょう。

 

カマキリの幼虫に与える餌の量の目安としては

だいたい頭の大きさを目安にし、残さずに食べる量になります。

 

幼虫の大きさ、もしくは活動性によって調整する

必要がありますが、小さいコオロギなら1匹づつ入れ

食べたらもう一匹追加してみましょう。

 

生長期のカマキリの幼虫は、餌を良く食べますので、

成長とともに、食べ残さない量を調整していって

下さいね。

また与える餌も、1種類だけでなく

いろんな餌を与える事で、栄養バランス

良くなります。

 

与えるものに困ったら、魚の刺身や、

小さく切ったササミ、昆虫ゼリー

魚肉ソーセージなども食べてくれます。

 

ササミやソーセージなどは、小さく切って

ピンセットなどではさみ、近くで動かして

あげると食べてくれやすくなります。

 

カマキリが何を食べるか?については、

必ず食べると言うよりは、個体差があります

のでいろいろ挑戦してみて下さいね。

 

カマキリに与えてはいけない餌って?

 

カマキリは『バッタやコウロギが好物なら!』と

考えてしまいがちですが

絶対にキリギリスを餌として与えてはいけません。

 

キリギリスは肉食寄りの雑食性で

ハリガネムシという寄生虫の宿主である

カゲロウを捕食することがあります。

 

カゲロウを捕食したキリギリスのお腹の中で

ハリガネムシは生き続け、

カマキリがこのキリギリスを食べた場合、

ハリガネムシに寄生されてしまうのです。

 

また、キリギリスは強靭な顎を持ち

カマキリを食いちぎってしまうことも考えられますので

同様の理由から、スズメバチなども危険!

 

カマキリの餌となる昆虫を選ぶ場合は

体の大きい肉食昆虫や寄生虫の宿主である可能性の高い昆虫は、

絶対に避けるようにしましょうね。

 

 

カマキリの餌には何がいいの?

カマキリの餌には生きた昆虫を捕まえてくるのが

一番自然でいいでしょう。

 

ですが、実際に新鮮な餌を与えるのは

なかなか難しいことですよね。

 

そこで、ここからはカマキリの餌として

おすすめなものをご紹介します。

 

これをあげていいの?』という

意外なものもありますのでぜひ参考にしてくださいね。

 

ヨーグルト

無糖のヨーグルト

実はカマキリはヨーグルトが大好きなんです!

 

与え方は、竹串などの先に付けて

目の前に差し出すと食いついてきます。

 

弱って生餌を捕まえられなくなったカマキリにも

ヨーグルトは栄養満点でおすすめですよ。

 

ヨーグルトなら人間でも食べられますし

カマキリのために特別に用意するものでもないので

気軽にあげられていいでしょう!

 

 

魚肉ソーセージ

魚肉ソーセージ

次に紹介するカマキリにおすすめな餌は

人間も美味しく食べられる魚肉ソーセージです!

 

先ほどもカマキリは肉食とお伝えしましたが

魚肉ソーセージを好んで食べるとは意外ですよね。

 

与え方は、そのまま飼育ケースに入れても

カマキリは餌と認識しづらいです。

 

なので小さく切った魚肉ソーセージを

紐で結んでぶらさげて動かしてあげましょう。

 

きっと餌だと認識して食いついてくれますよ。

 

 

生きたコオロギ

やっぱりカマキリを飼育するからには

獲物を捕まえる様子を観察したい!

という方に特におすすめなのが、

生きたコオロギを与えることです!

 

生きたコオロギは

カマキリの餌にちょうど良い大きさなのもポイント

 

また、新鮮な生きたコオロギは

カマキリも、喜んで飛びつくこと間違いなしでしょう。

 

毎回生餌を捕まえるのは難しい…

という場合は、ペッとショップにいけば

コオロギを入手可能ですょ。

 

 

かまぼこ

かまぼこ

最後に紹介するカマキリにおすすめの餌は

魚肉ソーセージ同様に

カマキリはかまぼこも食いつきがいいです

 

こういった生餌以外の餌は

人間と同じものをあげられるので

手間がかからなくていいですよね。

 

また、寄生虫や病気を捕食した虫から貰う危険性がないという

メリットもあるので安心です。

 

確かにカマキリの食事風景としては

少々味気なく感じるかもしれません。

 

かまぼこだけ』『ヨーグルトだけ』というように

偏った餌を与えるのではなく

バランスよく与えるのがポイントですよ。

 

忙しい人でもカマキリは飼える?

カマキリ飼育は、いくつかの注意点はありますが

餌やりと、衛生面での配慮が可能であれば

他のペットよりもお世話は楽です。

 

朝や、自宅から帰ってからなどでもOKなので

丁寧なお世話ができる事が前提となります。

よって限られた時間しかない方でも、カマキリを

飼育する事は可能です。

 

【飼育のコツ】

カマキリは乾燥を嫌います。

カマキリの飼育ケースに、温度や湿度計を設置

する事で、忙しくても視覚的に湿度管理が可能になります。

 

湿度が低ければ霧吹き!みたいな感じですね。

日々の餌やりや掃除など、計画性をもって

飼育されれば、忙しい方でもカマキリとの生活を

充分に楽しむことができる事でしょう。

 

カマキリ飼育に向いていない人

カマキリ飼育は、いっけん気軽に始められそう

ですが、実は注意深いケアも必要とします。

 

日々の餌やりや、ケージの清掃などの日常的

な作業を適当にやってしまうと、カマキリの

健康上良くありませんので、衛生面の意識管理

が低い方は飼育に向いていませんです。

 

またカマキリは、脱皮をします。

カマキリの日々に変化に無関心だったり

脱皮前後に細かな注意を払えない人

カマキリの飼育には向いていません。

 

そして、やはり餌ですね。

虫(生き餌)が苦手な方には、カマキリの飼育

には不向きとなります。

 

人口餌も食べてはくれますが、カマキリは

寿命が短いので、栄養バランスを考えると

生き餌がベストです。

 

飼育する際の心構え

カマキリは魅力的な生き物です。

しかし、カマキリの飼育する前に知って

おくと良い事もあります。

 

少しだけ飼育する際の心構えついても

ふれておきますね。

 

例えば、カマキリは脱皮をします。

脱皮前には、あまり餌を食べなくなるなどの

前兆があります。

 

そんな時は、あまりさわり過ぎると脱皮に失敗

してしまう事もありますので、さわり過ぎには

注意しましょう。

 

脱皮時にはカマキリにストレスを与えないよう

静かな環境作りが必要です。

 

カマキリのペースに、合わせながら日々

愛情を持って、お世話してあげましょう。

 

生き物をお世話する事で、いろんな学びや

発見に出会います。

 

同時に、小さな命の成長を見守る喜びを

感じてくださいね。

 

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いかがでしたでしょうか?

 

意外なことにカマキリは多様なものを

食べることができる昆虫でしたね。

 

また、生命力の強い生物なので

餌の問題さえクリアできれば

飼いやすい種類に分類されるでしょう。

 

『恰好良いとは思うけれど肉食だから……』と

飼育を躊躇っていた方も上記の要点を抑えて、

ぜひカマキリの飼育に挑戦してみてくださいね!

 

以上、『カマキリの餌って何?頻度や量、生態、寿命や飼育方法もご紹介!』の記事でした。

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