街中でも、雨上がりの水たまりなどで見かけるアメンボ

 

まるで忍者のように水面を移動する姿

いつまでも見ていられるような不思議な魅力がありますよね。

 

昆虫の中でも比較的捕まえやすいアメンボですが、

ペットとして飼うことは可能なのでしょうか?

今回はアメンボの餌や生態、飼育方法をご紹介します。

 

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アメンボの飼育方法は?

アメンボ 画像

 

アメンボを飼育するには

まず住処となる昆虫用飼育ケースを用意しましょう。

 

実はアメンボの背中には羽根があり

餌を捕食する際などに、

水面を蹴って飛ぶことがあるんです。

 

この動きのユニークさから

アメンボが水面でジャンプする姿をモデルにした

ロボットまで開発されているんですよ。

 

そのため、用意する飼育ケースは底が浅いもので構わないので

蓋がしっかり閉まるものにしましょう。

 

タッパーなどで代用する場合は、

蓋代わりになる目の粗い網を用意してくださいね。

 

飼育ケースには5cm~10cm程度、水をはる必要がありますが

この時、ケースを洗った際の洗剤の残りなどが浮いていないか

よく確認してください。

 

アメンボは界面活性剤の油膜のうえでは

浮かぶことができず、溺れて死んでしまうのです。

 

また、アメンボは縄張りを持つ生き物ですので

飼育環境が過密にならないよう注意しましょう。

 

40cm程度の飼育ケースに5匹までのアメンボが

望ましいとされます。

 

ケースの底には砂を敷かなくても飼育できますが

アメンボの産卵場所として

木の枝やアシなどの草を入れてあげてください。

 

アメンボが体を乾かしたり、休憩したりするために

大きな石や流木などをいれるのもおすすめです。

 

環境が整ったら、飼育ケースは直射日光のあたらない

明るい場所を選んで置いてくださいね。

 

 

アメンボの生態や寿命は?

アメンボ画像5

 

アメンボは、春先から秋まで活発に活動し、

冬の間は水辺を離れて陸に上がり、

枯草や落ち葉に身を潜めて生きます。

 

捕まえたり、つついたりした時に

飴のような甘い臭いをだすことから

“アメンボ”という名前がついたと言われています。

 

アメンボの体重はおよそ0.04gと軽く

足に生えている繊毛が水をはじくため

水の上を移動することができるのです。

 

アメンボの足はまるでセンサーがついているかのように

水面の動きを感じ取ることができ、

自分の縄張り内に小さな虫が落ちたことや

他のアメンボが入ってきたことなどを敏感に察知します。

 

この縄張りに獲物がかかった様子を敏感に察知する様子から

アメンボを“水取クモ”と呼ぶ地域もあります。

 

また、水面に振動をあたえて小さな波をたてることで

他のアメンボとコミュニケーションをとっている

とも言われています。

 

特に雄が雌に求愛行動をする時には

この振動を使ったアピールが用いられ、

“コーリング”と呼ばれています。

 

アメンボの産卵期は春から秋までの間の暖かい時期で、

水中の石や水草に卵を産みつけるのですが、

メスが産卵している間、

邪魔が入らないよう、つがいのオスは後ろで見守ります。

 

卵を産んでからは、

およそ10日程度で卵はかえり、

4~5回の脱皮を繰り返したのちに

孵化からおよそ1ヶ月で羽化します。

 

羽化から2週間程度でアメンボは交尾可能になり

産卵を行った後に寿命を迎えます。

 

自然の環境下でのアメンボの寿命は

繁殖できない休眠期である冬をはさむか、

はさまないかで変わってきますが

だいたい2ヶ月~6ヶ月です。

 

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アメンボに餌をやる頻度や量は?

アメンボは肉食性で、他の昆虫の死骸や

縄張りの上を飛んでいる

ショウジョウバエやユスリカなどの小さな虫を

捕まえて食べます。

 

飼育する場合は、アメンボ1匹あたり

このような小さな虫を1日に1匹与えれば良いでしょう。

 

アメンボはカメムシの仲間の中では

あまり共喰いが見られない種ではありますが

充分な餌がない環境では

羽化したばかりの幼体を食べたりすることもあるので

餌は毎日与えるようにしてくださいね。

 

また、食べ残しがあった場合は取り除いてください。

 

動物性の餌は腐りますから

食べ残しを放置すると水が汚れ、

アメンボが死んでしまうこともあるので注意が必要です。

上記は、カマドウマに群がるアメンボの様子を

撮影した動画です。

 

細く、頼りなく見えるアメンボですが

獰猛な、肉食性です。

 

 

アメンボに与えてはいけない餌

アメンボは小さな虫を好んで食べますが

蟻を与える際は注意が必要です。

 

蟻はアメンボを捕食する食性を持っているため

餌として入れた蟻にアメンボが足を食いちぎられて

溺れて全滅、ということも起こり得るのです。

 

餌になる虫を探したけれど、

蟻しかいなかったという場合は、

必ず蟻の頭を落としてから与えてくださいね

 

アメンボの餌には何がいいの?

アメンボを飼ってみたいけれど、

餌になる虫を毎日捕まえるのは大変、と思われる方も

多いのではないでしょうか?

 

自然の環境下では口にすることがない食べ物でも

実はアメンボの餌になるものは多いんです。

 

以下に紹介するものも、ぜひ試してみてくださいね。

 

ミルワーム


釣り具店などでも見かけることがあるミルワーム。

 

手軽に入手出来て、保管も簡単なミルワームは

栄養価も高くアメンボの食いつきも良い餌です。

 

沈んでしまうと食べないので

ピンセットでつまんで動かしてあげると食べてくれますよ。

 

また、乾燥したものはアメンボは食べられないため

乾燥ミルワームを試したい場合は

少量の水でふやかしてからにしましょう。

 

アメンボの餌にはハチミツがおすすめ!

はちみつ
実はアメンボ、ハチミツも食べるんです。

 

自然界ではハチの死体に群がるアメンボを

見かけることがありますよね。

 

10倍程度に希釈したハチミツを脱脂綿に含ませて、

ピンセットでつまんだものを動かしてみたり

発砲スチロールなどの水に浮く材質のものに

乗せて水に浮かべれば

アメンボは食いついてくるんです。

 

またハチミツなら、

人間も食べることができるので

他の餌と併用しても取り入れやすいですよね。

 

コオロギ


アメンボは、鋭い針を捕食対象の体に突き

刺して、養分となる体液を吸い取って食事

をするため、自分よりも体の大きいコオロギ

も、餌にすることができるんです。

 

ただし、コオロギを自分で捕まえる

のは、なかなか骨が折れる作業ですので

その場合は、ペットショップなどでも

コオロギは入手可能です。

アカムシ


ミルワームと並び、釣り餌としても

人気のアカムシは、生き餌なのでアメンボ

の食いつきも抜群です。

 

いろいろ試したけれど、

どれもいまいちの食いつきだった、

と、食の細いアメンボに悩んでいる方にもおすすめです。

 

余ったアカムシは冷蔵保存もできますし、

金魚や熱帯魚も飼育している場合は

共用の餌としても使えますよ。

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いかがでしたでしょうか?

 

生きた昆虫を餌にしているアメンボは

ペットとして迎えるハードルが高いようにも見えますが

実は他にも刺身、キャットフード、金魚の餌、

はたまた飼っていて死んでしまったメダカなどの死骸まで

様々なものを食べることができるんです。

 

飼育にあたり必要なものも

100円均一などで手軽に購入できるものや

アメンボを捕まえるついでに

河川敷などで拾ってこれるようなものが多いので

変わった生き物の生態を観察したい!

子供と一緒に昆虫の観察がしたい

という方にもアメンボはうってつけですよ。

 

以上、『アメンボの餌って何?頻度や量、生態、寿命や飼育方法もご紹介!』の記事でした!

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