猫を家族に迎えたい!』と思った時、

ペットショップなどで購入する以外にも

個人で里親募集している人から譲り受ける

保健所から引取りをするといった選択もあります。

 

しかし、保健所から猫を引き取りする場合は

特別な条件や資格などが必要なのでしょうか?

 

この記事では保健所から猫の引き取りをする場合に

どんな条件をクリアする必要がるのか説明していきます。

 

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保健所で猫を引き取りする時の条件とは?

猫を保健所から引き取りをする際に

飼育に慣れていること、知識があることといった

条件はありません。

 

また、そのような飼育に関する基礎的な知識は

保健所で行う講習会でも学ぶことができるため

飼育初心者でも、猫の引き取りに立候補することは可能ですよ。

 

では、具体的にはどのようなことを保健所では

引き取りの条件として挙げているのでしょうか?

 

以下に保健所で提示される猫引き取りの条件を

8つ紹介していきます。

 

猫を引き取り条件1

●保健所のある自治体に住民登録がされていること

お迎えを希望する猫が保護されている

保健所動物愛護施設に住所があることが、

行政が管轄する施設から猫を引き取りする第一条件です。

 

住所、というのはただ住んでいるという事実だけではなく

きちんと住民票に登録されており

公的に証明ができることが条件となります。

 

最終的に保健所と猫の譲渡契約を結ぶ際には

運転免許証等の身分証明書の提示が必要になるため

住所は正確に伝えておく必要がありますよ。

 

 

保健所で猫を引き取り条件2

●引き取り希望者が成人していること

かつて、スーパーの掲示板などで

猫の里親募集を行っていた頃には

親が飼って良いと言った』と嘘をついて

子供だけで猫を引き取り、結局親に怒られて

また他の場所に捨ててしまう……といったことも多くあったようです。

 

こうした悲劇を防ぐために、

保健所で猫を引き取りする条件として

引き取りを希望する代表者が成人していることが、

どこの自治体でも必須条件として挙げられています。

 

そのため、主に世話をするのが未成年の子供であった場合も

親がきちんと猫の譲渡会に同席をして、

譲渡契約書にサインをするといったことが求められます。

 

また、家族全員が猫の引き取りに同意しているか?

といった点も必ず確認がされるでしょう。

 

自治体によっては引き取り希望者の年齢を

20歳以上60歳以下と上限を定めていることもあります。

 

これは、もし単身や高齢者のみの世帯で病気などが原因で

猫の飼育が困難になった場合を案じてのものです。

 

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保健所から猫を引き取り条件3

●ペット飼育が可能な住居であること

やはり必須条件になるのが、

ペット可の住宅に住んでいるか?ということ。

 

賃貸契約書ではペット不可だけれど

他の人も飼ってるしバレなければ大丈夫と思って

譲渡会に参加しても、いざ引き取りとなった場合には

賃貸契約書のコピーの提示等、

ペット可の住宅に住んでいることが

証明できる書類の提示を求められます。

 

そのため、入居時はペット不可だったけれど

大家さんに交渉して猫を飼えることになったという場合は、

きちんと書面で許可を得ておきましょう。

 

 

保健所から猫を引き取りする条件4

●同居の家族に要介護者や妊婦がいないこと

家族に要介護の人がいる場合、

生活が急変して猫の世話まで手が回らなくなる可能性があるため

猫の引き取りを遠慮して欲しい、ということでしょう。

 

病気じゃないのに妊婦もダメなの?』と

思う方もいるかも知れませんが

子供が生まれるということは人生の中で最も大きな変化のひとつ。

 

今まで猫が一番大事!と思っていても、

いざ子供が誕生すると日々の育児に追われて

ペットの世話が疎かになることも少なくありません。

 

そして、実際保健所に持ち込まれる猫の中には

『子供が生まれて飼えなくなった』という理由で

置いて行かれる子がとても多いのです。

 

そういった実態を知っている保健所側としては

生活が落ち着いてから猫の飼育を希望して欲しい

考えているのでしょう。

 

また、保護猫の場合は妊娠中に感染すると

胎児の命に影響を及ぼす“トキソプラズマ症”に

感染している子も少なくないので、妊娠を希望している場合も

里親希望を見送って欲しいとする自治体もあります。

 

 

猫を引き取り条件5

●室内飼育を徹底し猫を外に出さないこと

猫を飼育したことがない人や高齢の方のなかには

『家の中に閉じ込めて飼うなんて猫が可哀想!』と

思う方も多いかもしれません。

 

しかし、最近の道路事情を考えると

猫を放し飼いにするのはとても危険なこと

 

実際、猫は社会との触れ合いを重要視する犬とは異なり

自分の縄張りを守る意識が強い動物のため、

家の中のみが縄張りでも

特にストレスを感じることは無い言われています。

 

逆に自由に外出させることで家の外にまで縄張りが広がり

怪我をしていても体が弱っていても、

見回りに行こうとするため

猫にとっては負担になってしまうことさえあるのです。

 

人間の感覚であれば、

『一生家から出られないなんて酷すぎる!』となりますが

猫は人間とは全く別の生態を持つ動物です。

 

猫の生態を理解したうえで、

猫が交通事故など危険な目に遭わせず

寿命を全うさせることができることを

保健所は引き取りの条件にしているということなのでしょう。

 

また、外に出している猫が他の家で排泄をしたり

庭を荒らしてしまったりしたことが原因で、

大きなトラブルになることも珍しくありません

最悪、人間同士のいがみ合いの矛先が猫に向くこともあります。

 

特に外で暮らしていた期間の長い成猫を引き取りした場合は

外に行きたがって鳴く、脱走しようとするといったことが

日常的に起きて、飼い主さんも辛くなってきますよね。

 

しかし、脱走対策を施して

決して屋外に出さないようにすれば、

猫は外への執着を無くしていくことが多いので

猫の安全のために室内飼育を徹底する覚悟はとても大切ですよ。

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猫を引き取り条件6

●時期が来たら避妊・去勢手術を必ず行い報告すること

避妊、去勢手術について

『健康な体にメスを入れるなんて可哀想』と

感じる方も多いでしょう。

 

しかし、猫の繁殖力というのは非常に高く

ネズミ算式、ネズミ講という言葉にもあるネズミ並みに

あっという間に子孫を増やしてしまうのです。

 

猫は1年中いつでも妊娠可能なうえ、

妊娠期間も短く公接後に排卵するために

交尾をすれば確実に子猫を産みます。

 

一度に産まれる子猫も4~8頭と多く、

一度に複数の雄猫の子を身籠ることもあります。

 

そのため、1匹の猫が3年後には2000匹に増えるという

恐ろしい試算までされているのです!

 

ここまで増えてしまうと一般の家庭で飼うのはまず厳しいですし

引き取り手を探そうにも限界がありますよね。

 

『雄か雌のどちらかしか飼わないから関係ないや』

思われるかもしれませんが、

発情中の猫は飼い主がドアを開けた僅かな間も

見逃さずに外へ飛び出して、

妊娠して帰ってくることも多々あるのです。

 

実際に可哀想だから、

避妊去勢は人間のエゴだからと言いながら

避妊去勢を怠った飼い主が招いた

いわゆる“多頭崩壊の現場”を、

保健所の職員さんは幾度となく見てきています。

 

そのため、無責任に猫を増やさずに

一代限りの命を大切に慈しめること

猫を引き取りする条件にしているのでしょう。

 

関連して現在、他に飼育している犬や猫がいる場合は

その子達が避妊去勢手術を受けているか?ということも

引き取り条件として確認されますよ。

 

 

猫を引き取り条件7

●飼育する犬猫の頭数の合計が自治体の定める基準以下であること

例えば猫は現在飼育している子を含めて5頭以内

他に犬を飼育している場合は犬猫合わせて5頭以内といったように

一般の家庭で妥当であると思われるキャパシティ内で

動物を飼育していることが

保健所からの猫引き取りの条件となっています。

 

猫を飼育する場合の頭数制限は、

一般的に家の部屋数-1匹が理想

家族内の健康な成人の人数×2が限界といった基準があり

これを大幅に超えてしまうと

縄張り争いなどで猫に多大なストレスが掛かることも。

 

また仮に猫同士の相性が非常に良く、

争いが起きなかった場合でも

飼育している数が増える程、1匹に掛けられる手間は少なくなり

病気などの異変に気付くことも遅くなってしまいますよね。

 

そのため、保健所では限度となる頭数を明示して、

これを超える数の猫を既に飼育している場合

新しく猫を迎える環境にはない、としているのです。

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猫を引き取り条件8

●猫に愛情を持ち、終生飼育すること

猫を保健所から引き取りする場合のみならず

どんな動物をどこから迎える場合でも

絶対必要な飼い主の心構えである終生大切に飼育すること

 

当然のことなのですが、

この条件を守れる飼い主ばかりならば

そもそも保健所に保護されている犬や猫はいませんよね。

 

そのため、家族構成や住環境、

猫を飼育できる経済状態かといったことを

保健所はチェックする必要があるのです

 

万が一、海外に転勤になった、

家族が重度の猫アレルギーになったというような

やむを得ない事情”で引き取りをした猫を手放す場合は

保健所に連絡をしたうえで、

責任を持って猫に新しい家を探す、

という条件が設けられていることもありますよ。

 

 

保健所で猫を引き取りする条件に満たなかったらもう引き取れない?

 

上に挙げた条件の中には家族の同意や終生飼育など

譲渡時に必ずクリアしていないといけないものもあります

中には相談が可能な条件もあります。

 

例えば60歳以上の高齢者のみの家庭でも

飼育が困難になった場合に、猫の引き取りをしてくれる

保証人がいれば猫の譲渡を可能とする自治体もあります。

 

また、ペット可の物件へ引っ越す予定があるものの

その前に一目惚れした猫の収容期限が来てしまう、という場合も

保健所に収容を伸ばせないか掛け合う価値がありますよね

 

保健所が各自治体のHPなどで公開している

猫の引き取り条件の中には、希望者の熱意次第では

柔軟な対応が期待できるものもあります。

 

なので『引っかかってしまう条件があるけれど諦められない!』

という場合は、ぜひ保健所に相談してみてくださいね。

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優しい気持ちから保健所に足を運ぶ人が多い中

悲しいことに、『無料だからどう扱ったって良い』と

虐待目的で猫を引き取りしようとする人間も少なからずいます。

 

そのため、どうしても保健所等の保護施設も条件を設けたり、

書類の提出を求めたりと猫を守る手段を取る必要があるのです。

 

また、自治体が義務付ける譲渡講習会は

日曜日に設定されていることが多いのですが

仕事でどうしても出席することができない、

という人もいるでしょう。

 

そういった場合も、すぐに諦めずに

保健所に一度相談をしてみてくださいね。

 

以上、『保健所で猫を引き取りする条件は?高齢者や初心者、室外で飼うのは?』の記事でした。

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