猫と熱中症は無縁な印象がありますが、

蒸し暑い日本では人間同様に猫も

熱中症にかかる危険があるのです。

 

そこで今回は、猫の熱中症の症状や予防策、

万が一の場合の応急処置の方法などをご紹介します。

 

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猫の熱中症の症状って?

 

猫の汗腺は肉球にしかないので、

汗をかいて体温を調節するということが苦手で

体の中に熱をため込みやすいのです。

 

特に高齢の猫や子猫、

病気療養中の猫や肥満気味の猫も

体温調節の機能がうまく働かず

熱中症にかかってしまった場合の症状も

重くなりがちですので、注意が必要です。

 

猫の熱中症の症状は軽度~重度までの

発症の段階で異なりますが、

ここでは発症の段階を追って紹介していきますね。

 

●猫の熱中症の初期症状

・元気がなく、ぐったり横になっている時間が長い

・口を開けている時間が長く、通常より息が荒い

・猫の肉球を触ると湿っていて汗ばんでいる感じ

 

●猫の熱中症で中期の症状

・舌を出して苦し気に呼吸をしている

・目が充血しており、

 時には耳の中や口の中まで赤くなっている

・変わったものを与えたわけではないのに

 下痢や嘔吐が見られる

・体を触ると熱く、熱があるように感じられる

 

●猫の熱中症で一番重い症状

・筋肉の震えや痙攣

・意識が朦朧としており、呼びかけに反応しない

・吐血や血便、血尿がみられる

・自力で立ち上がることができない

重度の症状まで進んでしまうと

病院に連れて行っても入院となることが多く、

最悪、死に至る場合もあります。

 

また、熱中症で苦しんでいる猫を

キャリーに入れて病院に運ぶ行為そのものが

更に症状を悪化させる原因にもなるため、

『熱中症かな?』と感じられる症状が出た場合は

このくらいなら大丈夫と甘く見ずに

すみやかに対処してあげてくださいね。

 

 

 

猫が熱中症になる原因は?

 

人間と同じく猫も高温多湿な環境下に

長時間置かれることで

熱中症になるリスクがあがります。

 

一般に猫は犬と比べて水を飲まない動物ですが、

水を飲まないことで尿路疾患になる猫も多く、

水を飲んでくれないから

ウェットフードで水分を補っている飼い主さんも

多いのではないでしょうか。

 

しかしながら室内飼いとはいえ、

夏の暑い時期に長時間水を飲まないでいることは危険です。

 

『置いても飲まないし、いたずらするだけだから……』

などの理由で水のボウルを用意しない、

というようなことは止めましょう。

 

また、冬の間は暖かくてお気に入りの部屋も

夏になると高温多湿となり、

とても危険な環境になることもあります。

 

居住環境などから誤飲や怪我を防ぐため、

留守番の際は猫に決まった部屋にいてもらうようにしている

という飼い主さんもいらっしゃいますよね。

 

そういった際は特に以下のことを

チェックしてみてください。

部屋の中に陰になるような涼める場所はあるか?

日中の一番暑い時間帯にはどのくらいまで室温があがるのか?

 

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猫が熱中症にならないための対処方法は?

 

普段から、猫の様子をよく観察しておくことが

猫を熱中症にさせない、なによりの対策となります。

 

例えば高齢の猫などは、

普段から寝ている時間が長かったり

呼びかけにも応えなかったりしますよね。

 

そのため軽度の熱中症の症状がでているのか、

それともたまたま動く気力がないだけか、

動物は喋ることができませんので、

普段の様子をしっかりみていないと

判断がつき難いこともあるかと思います。

 

通常、猫の体温は38℃台ですが、

熱中症などが原因で発熱している場合は40℃まであがります。

 

猫の体温は肛門に体温計を差し込んで測るため、

体温測定も自宅ではなかなか難しい作業ですよね。

 

普段から猫とのスキンシップを通して

このくらいが平熱という感覚をつかんでおくと

発熱しているか否かを判断できるようになりますよ。

 

また、肥満体形の猫ちゃんは

脂肪に気管が圧迫されることで

呼吸が浅くなってしまいがちです。

 

そのため、うまく体内の熱を逃がすことができず

熱中症になるリスクが高い傾向にあります。

 

適正体重を保つことで、熱中症だけでなく

様々な病気から猫を守ってあげられますので

食事を見直すなどして、

あらためて猫の健康状態に向き合ってあげてください。

 

 

 

猫の熱中症を予防する方法は?

 

一番簡単な対策は、エアコンを使用して

室内の温度を30℃以下に保つことです。

 

しかし、急な停電があって飼い主もすぐに帰宅できず、

猫だけが家でお留守番……といったことも起こり得るので

エアコンのみに頼った熱中症対策は危険です。

 

また節電が叫ばれる昨今、

長時間エアコンをつけっぱなしというのも

気が咎めますよね。

 

実は猫が熱中症を防ぐには、

気温よりも湿度の調整のほうが重要なんです。

 

小窓や人間が簡単に出入りできない高さに窓がある場合は

窓を開けて、風通しをよくしましょう。

 

この際、ワイヤーネットや結束バンドを使って

猫の脱走防止の対策をすることも忘れないでくださいね。

 

防犯上開けられる窓がない場合は

遮光カーテンで日光を遮るだけでも効果があります。

 

また、開けられる部屋のドアは全て開放しておくと

それだけでも風の通り道が生まれます。

 

扇風機は、室内の空気を撹拌するだけで

汗腺の少ない猫にはあまり効果がないだけではなく

じゃれついて怪我をする可能性があるため

猫だけでお留守する際には使わないようにしましょう。

 

また、猫だけを残して家を空ける場合は

特にたっぷりと水を用意してあげてください。

 

猛暑日などは、

水に氷を入れてあげるのもおすすめです。

 

どうしても水を飲んでくれない場合は

肉のゆで汁を混ぜてみるなど、猫の嗜好にあわせて

工夫してみることもひとつの手ですよ。

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猫が熱中症になった時の応急処置は?

 

猫に熱中症の症状がみられたら、

とにかく体を冷やしてあげることが大切です。

 

人間同様、日光のあたらない涼しい場所に猫を運び、

脇や首などに保冷剤をあてて、体温を下げてあげましょう。

 

霧吹きなどで水をかけえうことも効果的ですが

くれぐれも氷水を全身に浴びせる、

というような荒療治はしないでください。

 

低体温症になってしまったり、急な血管の収縮で、

ショック症状を起こす可能性があります。

 

もし飲めるようであれば、水も飲ませましょう。

 

無理なようであれば濡らした脱脂綿などで

口元を拭いてあげるだけでも良いです。

 

そして、症状がでてから1時間以内に

必ず猫を動物病院に連れて行ってください。

 

処置が遅くなれば、

命を落とす可能性もあがります。

 

 

猫が熱中症になった時にあると便利なグッズは?

しっかり対策をしていても、思いがけない要因で

猫が熱中症になってしまうこともあり得ます。

 

備えあれば憂いなし、

万一、飼い猫が熱中症にかかってしまった場合にも

あれば安心なグッズをご紹介します。

 

犬猫用の経口補水液


上記の商品は、

犬と猫専用に作られた経口補水液です。

 

人間も熱中症には小腸で吸収される

経口補水液がすすめられていますよね。

 

普段からあまり水を飲みたがらない猫ちゃんでも

おやつ感覚で口にしてくれますよ。

 

『熱中症の症状が見られるけれど、水を飲んでくれない…』

そんな時にぜひ試してほしい商品です。

 

体を冷やせる場所


暑い時期の対策として、ひんやり感の

あるマットやベッド、プレートなど

さまざまなグッズが、店頭に並んでいます。

 

猫ちゃんが、快適に体を冷やせる場所を

作ってあげましょう。

 

保冷剤や、氷らしたペットボトルに

タオルを巻いて、置いてあげたりするのも

良いですが、湿気もでますし、体温が下がり

過ぎてしまう心配もあるので、その場合は、

入れっぱなしにしないで、様子を見ながら

冷やしてあげて下さい。

 

もしくは、市販にひんやりプレート

などを上手に取り入れるのも、良い対策です。

 

気温があがってきたら、ひんやりプレートや

マットなど、熱中症の予防グッズも視野に

入れてみましょう。

 

体温計


猫の体温を測るのは、ペット専用の体温計が

おすすめですが、人間用のでも大丈夫です。

 

しかし、その際はできるだけ早く計測できる

ものがベストです。猫の体温は肛門で測る

ので、あまり時間がかかってしまうと、

ほぼ嫌がられます。

 

上記の体温計は、肛門ではなく耳で測る

事ができるペット用の体温計です。

 

1秒で測定可能なので、ノンストレスで猫の

体温を計測する事ができます。

 

ちなみに、猫の体温は大人の猫でも、人間より

(1~2度)高めの、37~38度なので、

体温をみて、熱がある??と驚かないで下さいね。

猫にとってはこれが、正常な体温なので御安心下さい。

 

体温計は熱中症以外の異変でも役立ちますので

お守りとして用意しておくのもおすすめですよ。

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いかがでしたでしょうか?

 

猫にとっても熱中症は身近に潜む怖い病気です。

 

でも、人間のように自分で

熱中症のリスクを回避することは

猫には難しいですよね。

 

飼い主がしっかりと知識をつけておけば、

命にかかわるような大事に繋がる可能性は

ぐっと落ちますので、

しっかりとした対策をとることで

大切な猫ちゃんを熱中症から守ってあげてくださいね。

 

以上『猫の熱中症の症状や対策、予防方法とは?応急処置やグッズも紹介!』の記事でした。

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