今回は、ジャックラッセルテリアのみに発症すると言われる【遺伝性疾患】についてふれていきます。
家の愛犬も実は、この遺伝子疾患の検査で【陽性】が出てしまいました(泣)
正直なところまだこの診断結果を受け止め切れていませんが、少しでも誰かの参考になればと言う思いでこちらに書き留めておきます。
と言う事で、今は2023年の4月になります。
ジャックラッセルテリアと言えば、いつも元気に遊び回る!病なんぞも跳ね飛ばしてしまいそうな強健なイメージ・・・。しかしこれは勝手な妄想に過ぎません。
私は最近になり、ジャックラッセルテリア特有の遺伝性疾患がある事を動物病院にて知らされました。
ジャックラッセル特有の遺伝子疾患とは?
遺伝子疾患を持つジャックラッセルの親から子へと遺伝し、胃や大腸に原因不明の腫瘍性ポリープができる病気の事を指します。
この遺伝子疾患は岐阜大学動物病院の研究チームが発見し、2020年5月23日に英国誌にて世界的に発信されました。
つまりジャックラッセルの親がこの遺伝病の遺伝子を持っていると、その子供にまで遺伝病が発生してしまうと言う何とも厄介な線細胞腫瘍です。*悪性・良性あり
これは、ジャックラッセルのみの遺伝病と言う事になります。遺伝病を持っているジャックラッセルテリアを繁殖する事で、親から子へを引き継がれていく流れです。
これからジャックラッセルをお迎えを希望されている方は、APC遺伝子検査済みのブリーダー様からお譲り頂くようにされると良いでしょう。
遺伝病を持ったジャックラッセルの繁殖を食い止める事が、遺伝病を持って生まれてしまう可哀そうなジャックを減らす事にもつながっていきます。
このような遺伝病がある事実をジャックラッセルを繁殖される、すべてのブリーダーさんに知って欲しいと願います。
ちなみに、うちの子はペットショップにてお迎えした子になります。
家のジャックラッセルの親も、もうすでにこの遺伝病を発症しているのかもしれないと思うと同時に胸が痛くなります(号泣)本当に可哀そうで理不尽な運命です!
また詳しい病名ですが【遺伝性消化管ポリポーシス】と言います。詳しくは岐阜大学動物病院の(pdfファイル←こちら)をご覧ください。
この研究の着手にあたってはジャックラッセルテリアの消化管ポリープが急増していると言う背景もあったようです。
私はこれまで何件かの動物病院にお世話になりましたが、ジャックラッセル特有の遺伝病がある事を教えて頂けたのはそのうちの1件だけでした。
つまり、このジャックラッセル特有の遺伝病について注意喚起してくれる病院はまだまだ少ないのかもしれません。
この遺伝病は、APC遺伝子検査を行う事で陰性・陽性の判断が可能です。遺伝子検査を受けた子のお名前が入った一覧を動物病院で見せて頂きました。
ズラッ~と陰性が並ぶ中、チラホラと【陽性】の子もいたのを鮮明に記憶しています。つまりいろんなジャックちゃんの飼い主様がこの検査を動物病院で進められて受けられていると言う事だと思います。
今後はジャックラッセルには特有の遺伝病があると言う事実が、もっと広く浸透していくのではないかと思います。
気になるこのAPC遺伝子検査の費用ですが、病院にもよると思いますが岐阜大学動物病院の診療明細ではAPC遺伝子検査料として11,850円と記載されていました。
ただ現時点で言えるのは、ジャックラッセルテリアの飼い主様は、このような遺伝病があると言う事を知っておいた方が今後の対応がしやすくなる事でしょう。
この腫瘍は、胃や大腸に腫瘍性ポリープ(腺腫・腺癌)ができます。仮に腫瘍を切除したとしても、次々に全く見当違いな場所に腫瘍が現れる?つまりイタチの追いかけっこ状態になります。
先生にお伺いしたのですが、今ある病巣の腫瘍からの転移と言うよりは、単発で腺腫細胞が胃や大腸のどこかしらで出現するのだそうです。
APC遺伝子検査!家の子が陽性?
APC遺伝子検査で家の子に陽性反応が出てしまいました。下記が家の子の大腸にできた腫瘍です。左斜め下にあるのが腺腫(腫瘍性ポリープ)です。
家の子の場合は、比較的肛門に近い部分の大腸で腺腫細胞が出現しました。特徴としては、朝一番のウンチに潜血もしくは血の混じった粘液便が付着していた感じです。
つまり2回目以降は、何も潜血が付かなくなると言った感じです。午後のウンチも同様で、一番始めに出たウンチには血便を確認していました。
1か月以上血便が長引いた事からも、大腸内のどこかに出血点があると言うを予想はしていました。胃の場合や肛門から離れるほど、潜血ではなく時間の経過により黒っぽいウンチになるからです。
また大腸の場合は症状と言えば初めは血便くらいですが、胃に腺腫ができると胃がムカムカしたり食欲が落ちたり吐いたりするので何かしら前兆があるようです。
家の子の腫瘍細胞は大腸だったで、食欲はいつも通りでバリバリに元気でした。ただ気になる症状と言えば血便のみだったです。
腫瘍性ポリープの大きさは2㎝ありましたが幸いな事に、一発目のポリープに癌化は見られませんでした!大腸内視鏡では念のため、先生が病巣を深めに切除して下さいました。
辛い思いを何度もさせたくないので、内視鏡と一緒に切除可能な大きさだった点は良かったです。
同時にやった遺伝子検査ではこのように陽性が出てしまいましたが、今回の腫瘍性ポリープは良性だったので今すぐ命に関わる心配はないとの事でした。
現時点で、やはり胃はとても綺麗でした。
APC遺伝子検査にかかった費用
結局、今回のAPC遺伝子検査にかかった費用はと言うと・・
検査内容は下記になります。
・血液検査
・CT検査
・胃カメラ(麻酔)
・大腸内視鏡検査(麻酔)
・APC遺伝子検査などです。
そして、これらの検査でかかった費用の合計は、170,050円と言う結果でした。
動物の検査や治療にかかる金額は、かなりお高くて本当に焦ります。
私はジャックラッセルを家にお迎えした時から、すぐにペット保険に入っていたのですが今回の費用は残念ながら保険適応外でした(´;ω;`)ウッ…
その理由として遺伝子疾患は保険の対象にはならないのだそうです。家の子はこれまで、これと言って大きな病気もせずとても元気だったので実際のところ、これまで一切保険を使用する機会もありませんでした。
せっかく入っている保険も、いざとなった時に保険適用外だと言われる事も実際のところ多いようです。
実は同じジャックラッセルテリアのお友達も、1歳の時に癌になり短い命だった子がいます。その方も保険適応外で実費でかなりのお金がかかっています。
一度保険適応外で苦い思いをしているので、その方は毎月保険に入るのではなく保険にかけているつもりでお金を貯めていると言ってみえました。
私もそうなのですが、保険もいざとなった時に使えないのでは何の意味もありませんよね?保険に入る時は、良く下調べをし御検討なさるのが良いかと思います。
大腸内視鏡を受ける事になった経緯
家の子は元々、幼犬の頃から胃腸はあまり丈夫な方ではなく、忘れた頃にですが血便をする子でした。
たまにですが、消化不良による嘔吐やチョコレート色の嘔吐もありました。これはもう昔のお話であり、一時的なもので問題ありませんでした。
血便もそうですがこれらのほとんどは数日もすれば症状が落ち着き治っていたので、今回もまた血便?程度に思っていたのですが今回のは過去のものとは違い、とても血便が長引いていました。
一見普通の健康的なウンチに見えるのですが、ひっくり返すとウンチの一部にだけ潜血がついていたり血の混ざった粘液便がついていたのです。
当時のかかりつけの先生は、健康的なウンチで少しの潜血がつくようなものは「そんなに悪い感じのするウンチではない」と言ってみえました。
このままもう少し様子を見て下さいと言う事でしたが、この時点ですでに血便は2週間めに突入している事も先生にお伝え致しました。
抗菌剤と止血剤を良く分からない注射を2本打たれました。その時、私はまだジャックラッセルテリア特有の遺伝性の病気がある事が全く知りませんでした。
結局の所そのまま様子を見ましたが、やはり治る兆しは全くありませんでした。
次にセカンドオピニオンとして、他の獣医さんにもお世話になりました。これまでの経緯をお話した結果、そこでは、お薬を2週間分処方して頂きました。
2件目の獣医さんで頂いたお薬を2週間飲み続けましたが、いっこうに血便は良くならず・・・
再び獣医さんに足を運んだのですが休診日だったため新たに別の獣医さんにお世話になったところ、実はジャックラッセル特有の病気がある事を3件目に獣医さんで初めて知る事となりました。
そちらの獣医さんでは、持参したウンチに寄生虫や卵などが付着していないかのチェックやレントゲンと肛門から触診による簡易的な大腸検査をして頂きました。
どれも始めてやって頂いた検査ばかりで、いろいろと親身になって頂きました。
また大腸触診では血液が付着する事もなく、今回のポリープを見つけるには至りませんでした。
こうして動物病院をハシゴしているうちに、すでに1ケ月以上の月日が過ぎていました。
結局のところ、最後に足を運んだ獣医さんで岐阜大学動物病院への紹介状を書いて頂き大腸内視鏡検査をして頂いたと言う経緯になります。
*岐阜大学動物病院は、かかりつけ医の紹介状がないと診て頂けません。
こうして血便が1か月以上続いたわけですが、岐阜大学動物病院にて大腸内視鏡検査をしたところ2㎝のポリープ発見されたわけです。
それも一般的なポリープではなく、ジャック特有の遺伝性腫瘍(ポリープ)でした。
ここにきてようやく出血点となっていたのは、この遺伝性腫瘍のポリープが原因と言う事が判明したわけです。
内視鏡検査で遺伝性ポリープを摘出し1週間は血便しましたが、それ以降に関しては通常通りとても綺麗なウンチに現在は戻っております。
今後の打開策はある?対応はどうする?
この遺伝性ポリープは、打開策があるのか?
このジャックラッセル特有の遺伝病は、治すと言うよりは出来たらできるだけ早期に取り除いていく事で予防していくと言う対応になるようです。
つまりポリープは遺伝性であると言う事は分かったものの、まだ根本的な治療法までは確率されていないと言う事なのでしょう。
つまり難病なのです。
このジャックラッセルの遺伝病を発見された岐阜大学動物病院の見解から言うと、定期的な検査を、半年に1回程度行うのが理想との事です。
とてもサラッ・・と言われましたが、「今回行った胃カメラ・大腸内視鏡カメラをですか・・?」・・・「はい、そうですね・・。」と言う事らしいです。
と言う事で今回の検査結果が陽性だったため、とても厳しい状況に立たされてしまいました。
この検査は例えば1年に1回とかだと、やはり問題ありますか?とお伺いしました。
これについてはどうしても金銭的な問題もありますし、半年と言うのがあくまでも目安であり定期検査をどのくらいのタイミングで行うのか?に関しては後は飼い主様のご判断になると言われました。
可哀そうな、ジャックラッセルテリア・・・。
可愛い愛犬なので助けたいに気持ちは皆同じです。しかし、すべての飼い主様が同じように定期検査できるとも限りません・・。
どうしたものでしょう・・。
今後かかるであろう検査や治療代の事を考えると、金銭的な負担はかなり大きくなる事が予想されます。
ちなみに、家のジャックラッセルテリアは2023年5月で【11歳】を迎えます。
この遺伝病ですが、早い子だと1歳くらいで発病する子もいます。
ただ・・落ち込んでばかりもいいられないので、今後も引き続き遺伝病の経過を追っていきます。
またこちらのページで報告させて頂きますね。
今回の遺伝子検査の結果は、お電話でした!よって次回の検査までに、いろいろと聞きたい質問をまとめ改めて先生に質問させて頂く予定でいます。
また、これからする質問の内容についても今後はこちらでシェアさせて頂きます。
この遺伝病に関してはまだ情報が少ないかと思いますので、疑問に思う事などをこちらのページにしっかりとまとめていきます。
これから先の経過が気になる方は、良かったらまたご訪問して頂けますと幸いでございます。
それでは、最後までお付き合い頂きどうもありがとうございました。ジャックラッセルの遺伝病が早く撲滅しますように心からお祈りいたしますm(__)m
皆さまの愛犬にも幸あれ・・。サイト管理人より