“カナヘビ”と言いつつも
トカゲの仲間であるカナヘビは、
ペットとして飼いやすく
その可愛らしい容姿から、人気が高い生き物。
ですが、カナヘビを飼ったことはあっても、
カナヘビの繁殖をしたことがある方は
少ないかもしれません。
繁殖は、飼育よりも難易度が上がりますが、
その分、孵化させられた達成感を
味わえたり、可愛いベビーに、癒される
など、さまざまな楽しみがありますよ。
そこで今回は、
カナヘビの卵の産ませ方から、その後の
管理方法など、繁殖に関する情報をご紹介
していきますね。
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カナヘビの卵の産ませ方
まず初めに、カナヘビの卵の産ませ方
や、基礎知識について見ていきましょう。
カナヘビは、本格的に暖かくなってきた
6月くらいから7月にかけて、出産
します。
カナヘビの卵は、白くて楕円系で
1センチほどの大きさです。
卵は鳥のように、かたい殻ではなく、
ゴムのような、弾力のある殻に覆われて
います。
一度の産卵で2個から、7個程の卵を生み、
一年のうちに、メスのカナヘビは数回産卵
をします。
カナヘビは、野生下では草の間など
湿気のある場所に、卵を生むといわれて
います。
卵を産ませるのであれば、産卵に向けての
準備品をそろえていましょう。
そして、
カナヘビが、しっかりと安心して、卵を
生む事ができる、産卵場所を、できるだけ
自然に近い形で、作ってあげましょう。
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産卵に向けた準備物は?
カナヘビの産卵時には
どのような物を、準備しておけば良いので
しょうか?
続いて、カナヘビの産卵の際に
おすすめな準備品を見ていきましょう。
卵の管理用ケース
100均などで売っている、
『プリンカップ』で、OKです。
プリンカップは、
カナヘビの卵を、管理するのに適した容器
になります。
カナヘビが、多くの卵を生んでも
ひとつひとつ管理することが可能ですよ。
このような、カップに土を入れ、
その中に卵をいれます。
時々、霧吹きなどで湿気をプラスしてあげると
卵を乾燥から防ぐことができますよ。
このようなケースは、場所も取りませんので、
安心して、カナヘビの卵を管理できるでしょう。
黒土
『黒土』です。
卵の管理用ケースに、入れる土としてもおすすめ。
保水性がある土ですから
乾燥を嫌う、カナヘビの卵にもぴったりです。
もちろん、カナヘビの卵だけでなく、
親のカナヘビのケージに入れる土としても
使用できますよ。
もしくは、爬虫類用の土を利用しましょう。
ミズゴケ
ミズゴケは、水をよく含む素材であるため
カナヘビの、卵の床材として使用できますよ。
このミズゴケを、水で戻し、
卵管理用ケースに入れて、その上に卵を置きます。
水で、数時間戻す手間はありますが、
土よりも、よく水を吸収する
ミズゴケを使用することで、
カナヘビの卵を、乾燥から守ることが
できるでしょう。
土以外にも、カナヘビの卵の床材として
使用できるものがあるということを
知っておいてくださいね。
爬虫類用ライト
『レプティサン 10.0UVB』
このライトは、カナヘビの卵ではなく、
これから、卵を生む母カナヘビのために
用意してもらいたいアイテム。
母カナヘビが、卵を生むために必要な
カルシウムを、日光浴する事で作り出します。
ライトには、紫外線が含まれているため、
カナヘビが、日光浴をするのと
同じ効果が得られるんですよ。
もし妊娠中に、日光浴があまりできないと
健康な卵が、生めなかったり、
クル病にかかってしまうこともあります。
カナヘビに、頻繁に日光浴をさせる
環境が整えられていない方は
ぜひこのようなライトで
日光浴をさせてあげてくださいね。
カルシウム剤
ベビーの為に、多くの栄養を摂ろうとする
ので、必要な栄養な摂れるように、餌にも
配慮してあげる必要があります。
母カナヘビの、カルシウム補給に使用します。
これは、粉状のカルシウム剤なので
カナヘビの卵のための栄養を
しっかり補うことができますよ。
使い方は、
カナヘビの餌に、与えるコオロギなどに
直接振りかけて与えると良いでしょう。
また、産卵前だけでなく
産卵後にも適量与えると良いですね。
カナヘビは、ケースをよじ登るような事は
しませんので、高さというより、底面積を
重視した、広めのガラス水槽を用意してあげ
ましょう。
カナヘビは、良く動きまわり運動します
ので、最低でも60㎝、できれば90㎝水槽
が理想サイズです。
産卵しやすい場所を作ってあげよう
水槽には、黒土を敷き詰め、その上に
腐葉土や、ミズゴケなどをひきます。
床材は、定期的の霧吹きをして、湿っている
状態にして下さい。温度計や湿度計もあると
良いですょ。
また、隠れ家は必須です。
カナヘビの、ストレスを軽減できますし、
それ以外にも、流木や石などを置き、
産卵しやすい場所を、作ってあげましょう。
自然界では、安全な場所に、卵を産み付け
ようとします。
例えばですが、
流木の下が、安全だと思ったとします。
すると、カナヘビのメスは、産卵のため、
流木の下に、穴を掘り出します。
そして、その下に卵を産み付けるのです。
よって、繁殖を成功させるのであれば、
必ずこのような、カナヘビのメスが
お気に召す、安全に卵を生めそうな場所
を、いくつか作る事で産卵の成功率が
アップします。
産卵に向けての準備が整い、水槽内に
安全な産卵場所も確保できたら、
あとは・・・オスを入れて
6~7月の時期が来るのを、待ちましょう。
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カナヘビの産卵時期や時間帯ってあるの?
続いて、カナヘビの産卵時期や、卵を生み
やすい時間帯について、見ていきましょう。
まずカナヘビが卵を生む時期ですが、
野生下の場合は6月の初めから
7月の半ばまでの間に産卵を行います。
また、一匹のカナヘビが
数回産卵することもありますよ。
続いて、カナヘビが卵を生みやすい時間
ですが、こちらは特に決まりがないようです。
カナヘビが産卵する時の兆候は?
カナヘビが産卵する前の兆候などは
あるのでしょうか?
以下にカナヘビが産卵する時の兆候を
ご紹介していきます。
1.食欲が旺盛になる
カナヘビが食欲旺盛になった時は
産卵前なのかもしれません。
カナヘビは産卵前、
卵のために栄養を多くとらなければならず
普段よりも多くの餌を食べるようになります。
メスのカナヘビが
普段よりも多くの餌を欲しがる様子があれば
妊娠している兆候と考えても良いでしょう。
2.お腹が膨らんでくる
カナヘビのお腹が膨らんできたら
それは産卵前の兆候です。
妊娠後、時間がたってくると
カナヘビのお腹の中の卵が成長し、
だんだんとお腹が膨れるようになります。
これは産卵前に現れる、
非常にわかりやすい兆候ですね。
カナヘビは一度に多くの卵を生むこともあり
たくさんの卵を妊娠している場合は
お腹がパンパンに膨らむこともあります。
3.ケース内を動き回るようになる
カナヘビがケース内を
動き回るようになるのも産卵前の兆候です。
この兆候が見られたら、
カナヘビの産卵がほど近いと考えてよいでしょう。
カナヘビがケージ内を歩き回る理由は
産卵に適した場所を探すため。
カナヘビがケージ内を
歩き回るようになったらシェルターなど入れ、
周囲から見えなくなる場所を
作るようにしてあげましょう。
また、土に霧吹きなどをし、
湿気をあたえておくと良いですよ。
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カナヘビが産卵した時の注意点は?
カナヘビが産卵したとき、
どのようなことに
気を付ければ良いのかご存知ですか?
産卵後に気を付けてほしいことは、
『母カナヘビとカナヘビの卵は
別々に管理すること』です。
なぜかというと、
母カナヘビが卵を蹴っ飛ばしてしまったり、
餌用のコオロギが
卵を食べてしまう恐れがあるためです。
実はカナヘビの卵は
上下を逆さにしてしまうと死んでしまいます。
カナヘビの卵の中にある胚が、
上下逆さになることで
位置が変わってしまうことが原因です。
母カナヘビと卵を同じケースに入れておくと
卵が逆さになってしまう可能性がありますから、
卵を発見したら、
別の容器に分けるようにしてくださいね。
カナヘビの卵が孵化するまでの期間は?
母カナヘビが卵を生んだ後、
その卵はどのくらいで孵化するのでしょうか?
その卵が管理されている
環境によっても異なるのですが
多くの場合、1ヵ月前後で
卵が孵るとされています。
卵が生み落とされてから1ヵ月間は
別の容器でしっかりと管理をし、
孵化を待ちましょう。
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カナヘビの卵が無精卵か有精卵か見分けるには?
カナヘビが生む卵は、
かならずしも有精卵であるとは限りません。
では、カナヘビの卵が無精卵なのか?
無精卵なのか?見分けるポイントは
どのような点なのでしょうか?
実は産卵されて間もなくの卵は、
見た目では無精卵なのか否かは分かりません。
見分けるようになるのは、
卵が生み落とされてからしばらくたった後です。
見分けるポイントは
『卵がへこんでいるかどうか』。
産卵直後の卵がへこんでいても
問題ないのですが、
生み落とされてから時間がたっても
へこんでいる卵は無精卵である可能性が高いです。
更に時間がたつと、
無精卵からはカビが生えてくるので、
しっかりとチェックしておきましょう。
カナヘビの卵を孵化させる時の管理方法は?
続いて、カナヘビの卵を孵化させるための
管理方法をご紹介します。
1.親とは別のケースに入れる!
まず初めに行ってほしいのが
親のカナヘビと卵を別々のケースに分けること。
同じケースでカナヘビと卵を管理すると、
先ほどもお伝えしたように
カナヘビが卵をけってしまったり、
カナヘビの餌が卵に危害を加えることもあります。
カナヘビの卵を大切に育てたいのであれば
必ずカナヘビのケースから卵を移動させて下さいね。
2.上下がわかるよう印をつける!
カナヘビの卵を管理する際に大切なのは
卵の上下が分かるように印をつけること。
これはカナヘビの卵が
上下逆さになってしまい、
卵の中のカナヘビが
死んでしまうことを防ぐ為です。
カナヘビを含め、
多くの爬虫類の卵は卵の中の
”胚”を固定するカラザがないため
上下がさかさまになってしまうことはNG。
ですから、カナヘビの卵を
親のケースから移動させるときにも
カナヘビの卵を逆さにしてしまわないよう、
注意してくださいね。
3.土やミズゴケなど保水性のある床材に載せる!
保水性のある床材に卵をのせることも
カナヘビの卵を管理する際のポイントです。
カナヘビの卵は
水分を留めておくことができません。
そのため、乾燥している場所で
卵を管理していると
その卵は死んでしまいます。
実際、野生のカナヘビは
適度な湿気のある場所に
卵を生み落とします。
ですから、カナヘビを管理するケースには
土やミズゴケなどを敷き、
その上に卵を置くようにしましょう。
4.時折霧吹きで湿度を保つ!
カナヘビの卵を管理するコツとして、
霧吹きで土などを湿らせてあげましょう。
上記でお伝えしましたように、
カナヘビの卵に乾燥は大敵。
卵を入れているケースに湿気がないと
死んでしまう原因にもなりますので、
数日に一度は霧吹きなどで
湿気を与えてあげることが大切ですよ。
ただし霧吹きをする際に
注意してほしいことがあります。
霧吹きで水分を与えるときは、
カナヘビの卵に、直接水を吹きかける
のではなく、周囲の床材にかけて
いってください。
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さて、今回はカナヘビの卵を
孵化させる方法などをお伝えしてきました。
カナヘビは日本の野山などで頻繁に見かける、
日本人にとって身近な生き物です。
もちろんただ飼育するだけでも良いのですが、
卵を生ませ繁殖に挑戦するのも、
また違うカナヘビの魅力に触れられるでしょう。
ただカナヘビを飼うだけでは物足りない人は、
ぜひ今回の記事を参考にして
カナヘビの卵を孵化させてみてくださいね。
以上、『カナヘビの卵の産ませ方や時期、孵化までの管理方法や準備物とは?』の記事でした!
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